レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

サブカメラを再考

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サブカメラを再考してみる。現在の候補はRX100シリーズとRX10シリーズだ。どちらもSONYが販売する1インチセンサーを搭載したレンズ一体型カメラ。所謂、高級コンデジというやつだ。

ちなみに私はSONYのカメラが好きなわけではない。過去に初代RX100やNEX-5Tなど使用していたが、何も現在は所有していない。双方とも良いカメラだったのだが、Canonの色味が好きな私にとっては色味が合わなかったのだ。しかし、現在使用しているOLYMPUSCanonSONYの色味が混ざったような(Canon寄りではある)感じだと思っているので、それを愛用している今の私にはSONYのカメラも悪くはないように思えるかもしれない。

以上のことからサブカメラの候補は絞られた。RX100シリーズと10シリーズの大きな違いは焦点距離だ。前者は現行のRX100M5の場合、24mm〜70mmのズームレンズを搭載している。後者のRX10M4は24mm〜600mmのズームレンズを搭載している。レンズの明るさに関してはRX100M5の方が広角でF1.8と明るいが、600mmまでの望遠域を持っているRX10M4のほうが被写体や環境を選ばずオールマイティな撮影がこなせる。

ただRX10M4は大きく重い。カメラ本体のサイズは一眼レフと変わらず、1000gを超えるボディは軽いとは言えない。この点に関してはRX100M5のほうが圧倒的に有利。ポケットに入るサイズ感と300g程度の重さが持ち運びには便利だ。

あとは用途。オールマイティに活躍するズームレンズが個人的には魅力的だ。引いて風景を撮ることも、寄って野鳥を撮ることも出来るスペックは万能と言って良い。ただ、ネックなのは価格。RX100M5とRX10M4では、後者の方が倍近く高い。そこでRX10M3に目を向けると、中古で10万円前後とそこそこの価格だ。RX10M4との価格差は7万円ほど。M4の中古はまだ転がっていない。価格だけを考えるならM3が買いだろう。

7万円の違いが生む性能差はAF性能と連写性能。最新のM4は像面位相差AFを搭載しているのでM3に比べ圧倒的にAFが早いだけでなく、動体追従性能が高い。加えてAF・AE追従で24コマと超がつく高速連写だ。これは私がメインで使用しているE-M1 M2を凌駕してしまっている。この性能差に7万円の価値があると思うかは人それぞれだが、動体だけを撮影することは私はないのでM3でも十分だと思う。レンズやセンサーはほとんど変わらない筈なので、より手頃な方を選ぶのは悪くない選択だと思う。

もはやサブカメラという価格ではなくなっているような気がするが。

サブカメラ購買欲

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サブカメラ購買欲が高まりつつある。普段から持ち歩いてサッと撮れるカメラ。鳥をメインに撮影してはいるが、鳥ばかり撮っているという訳ではない。もとは風景写真ばかり撮っていた人間なので、時々ふと良いなと思う場面に遭遇した時なんかは、カメラを取り出して写真を撮りたくなるのだ。

現在所有しているカメラはE-M1 MarkⅡ、E-M1、E-M5の三台を所有しているが、これらを普段から持ち歩くのはm4/3とはいえ大きいし重たい。12-40 F2.8を装着するとちょうど良い焦点距離を持つカメラになるが、サッと取り出して〜とはならないだろう。

やはりこういう場面ではコンデジがレンズ交換式カメラに勝る。小さく持ち運びやすいサイズ感、軽さを持ち合わせているのが最大のメリット。最近では画質も良いモデルが増えている。高級コンデジというジャンルがそれだ。代表格はSONYのRX100シリーズだろう。広角から標準域までの使いやすく明るいズームレンズと1インチのセンサーサイズを持つカメラだ。他にもCanonのG7Xなども同じような性能を持っている。

購買欲のままに買ってしまうと必ず後悔するので、まずは自分のニーズを整理する。拘りたいのはやはり画質。ある程度のセンサーサイズとレンズ性能は欲しいところだ。撮影対象は風景、物、出来れば野鳥。野鳥はいきなり現れるので、普段から野鳥が撮影できるだけのシステムがあるとありがたい。

風景撮影の標準レンズは24mm、野鳥撮影の標準レンズは600mmだと思っているので、この条件でいくとこれらを満たすカメラは多くはなくSONYのRX10シリーズのみとなる。具体的にはRX10M3とM4がその対象になる。両者のセンサーは同じサイズの積層型だが、連写速度とAF性能が異なる。より性能が良いものを求めると当然新しいモデルを選ぶことになる。しかし価格が高い。約17万円。E-M1 MarkⅡの中古ボディが買えてしまうほどだ。

しかし、RX10シリーズは大きく重い。ミラーレス一眼に標準ズームを装着したくらいの重さはある。これだと持ち運びに神経を使うし、サッと取り出してなんてのは以ての外。野鳥を撮影するのは諦めて考えると、候補はやはりRX100シリーズか。それともG7XⅡか。ううむ。悩ましい。

アカゲラを待つ二人組み

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アカゲラを待つ二人組みに遭遇した。男性二人組で、お爺ちゃんと孫といった感じの二人だった。今日は気温が低く、時折強い風が吹き、太陽がたびたび隠れてしまう天気でコンディションは良好とは言えない日だった。

私の狙いはミソサザイルリビタキ。耳を澄ませ目を凝らし足音を殺しながら探すが、なかなか鳥の姿を見ることは出来ず。なんとなく気配を感じ脚を運んで見ると目の前を青い鳥が横切る。ルリビタキだ。サッとカメラを構え、息を殺して撮りやすい場所に現れるのを待つも、今日は機嫌が悪かったのか振られてしまった。それ以降ルリビタキは姿を見せず、地鳴きも聞こえなかった。

実に静かな森林。聞こえるのは風が木々の間を通り抜ける音だけ。カサカサと葉を揺らし、時には落ち葉が踊るように地を駆ける。すると奥の方から聞き慣れた鳴き声がこちらに向かってくる。エナガの群れだ。今日はエナガの群れがシジュウカラを連れて来ていた。あっという間に四方八方をエナガが飛び回り、実に賑やかな時間が流れる。

すると小さな影が少し離れた所で動く。サササッと倒木の上を移動するのはミソサザイ。ピョンっと立った尾羽が可愛らしい。当然近付くと逃げられるので、その場に伏せてじっと待つ。餌を探しては少し飛び、餌を探しては少し飛びの繰り返しで、良い感じのロケーションで撮れなかったが、なんとか姿を納められた。(TOP画像がソレ)

その後ミソサザイも行方をくらまし、アカハラシロハラなども見られたが枝が多く、これもまた絵にならず。ルリビタキの雌もいたが、人工物との写真は撮りたくないという無駄なポリシーのため記録に残らず。

気温は3度。四肢が冷え始めたので帰路につくことにした。アカゲラがいたら二人組に教えてあげようと思ったが、鳴き声こそするものの姿を確認することは出来なかった。何度もルリビタキを目にする日もあれば、こういう日もある。これも野鳥撮影の楽しさの1つ。難しいからこそ、楽しいのだと思う。

 

超望遠単焦点とEE-1

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超望遠単焦点とEE-1という組み合わせで使い始めておよそ1ヶ月。少しずつ慣れて来た。超望遠単焦点というのはもちろんED 300 F4 IS PROのこと。環境にもよるがテレコンをかませて換算840mmで使うことが多く、画角の狭さから一度被写体がファインダーからアウトすると、被写体の再補足は困難。望遠ズームだと一度引けば再補足は容易だが、単焦点だとそうはいかない。その分画質はズームに比べ優位ではあるが。

そこで便利なのがドットサイト。私はOLYMPUSからリリースされているEE-1を使用している。ちなみにEEとはイーグルアイの略らしい。ポップアップ機構でコンパクトになるだけでなく、防滴機構も備えているため雨水が降りかかるような場面でも使用可能だ。本体は非常にコンパクトで軽量。大部分がプラスチックで構成されているため、高級感とは縁がない作りではあるが、その分軽量である。レバーを動かすと「カシャ」という音と共にレンズが立ち上がり、同時に電源がオンになる。この仕組みはオモチャっぽいが、大人心を擽る仕組みだと思う。

レティクルは赤で表示され、明るさは1〜5まで設定可能だ。基本的に明るさは3で使用しているが、屋外での使用でも今のところは十分視認可能で、明るさに余裕を感じさせる。夏のピーカンだと明るさ5にしないと見にくい場面があるかもしれない。レティクルの位置はダイヤルで上下左右が簡単に調節できる。ファインダーの中心がレティクルと重なるように調整すれば良いだけ。私は毎回ボディから外して保管しているので撮影の度にセットするのだが、レティクルの調整は1〜2分で終わる。実に簡単な作業だ。

超望遠単焦点と組み合わせようと思うと、カメラ上部のホットシューに設置していてはファインダーから一度離れないとレティクルを確認できない。この問題を解決するにはファインダーと同じ高さにEE-1を設置しなければいけないが、ここでも便利なアイテムがある。エツミが販売しているドットサイトブラケットがそれだ。EE-1を両眼視出来るように設置出来るよう専用に作られたアイテムと言っても過言ではない。現にパッケージにE-M1 MarkⅡとEE-1の組み合わせが掲載されている。

これを使用すればEE-1を両眼視、つまり右目でファインダーを覗き、左目でレティクルを確認できるようになる。実際にはそう簡単に両眼視で使いこなすことは難しいが、被写体の再補足は容易にこなせるようにはなる。慣れると両眼視で使いこなせるようになるのかもしれない。

レンズコートの効果

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レンズコートの効果についてつらつらと。レンズコートとは米レンズコート社が販売する製品で、ネオプレーン素材でできたレンズに着せるカバーのようなものだ。日本でも購入可能で、価格は2万円前後。私はアメリカから個人輸入をしたので1万円かからずに購入した。個人的には日本国内で買うより個人輸入をしてしまうことをオススメする。サポートが〜などの意見もあるだろうが、消耗品なので破損なんて無いと思うが、万が一破損すれば使い捨てくらいの気持ちでいる。

レンズコート社意外にも同じような製品を販売している会社はあり、他社製品も使っているが、どこ製であろうとこういった類のカバーはオススメだ。レンズに対する汚れを防止できるだけでなく、結露で表面に水分がつくのも防げるし、鏡筒を衝撃から守れる。それだけでなく、金属の鏡筒がもたらす不快なヒンヤリ感が無くなるのだ。

これらのものを導入する一番の目的は、自然界で目立ってしまう白色や黒色の鏡筒をカモフラージュすることにある。やはり目立つ色は動物から見れば警戒する要素にはなるだろう。動物によっては色の判別が出来ないなど、色覚が人間と大きく異なる者もいるが、それでもコントラストが高い見慣れ無いものに近づこうとは思わない。人間は得体の知れない物を見たとき、心理的に近付きたいと思ってしまうものだが、本当に得体の知れない(怖い)物を見たときは本能的に逃げる。

カモフラージュされたレンズは場合によっては自然界で目立ちにくくなる。環境はその場所ごとに変わるので、必ずしもレンズの存在ををカモフラージュできるというわけではないが、それでもモロに目立つ事はない。環境に適したカモフラージュの柄をチョイスすれば尚良いだろう。

実体験として効果を感じたのは、野鳥撮影でのことだ。スズメ、カラス等を除き野鳥の多くは人間に慣れていることは殆どない。大体はこちらの存在に気づけば距離を取り、こちらの動きを見ている。こちらが動けば飛んで逃げてしまうことは当たり前だ。森の中で撮影をするときは迷彩柄の衣服を身に纏い、レンズもカモフラージュし、あまり大きな音を立てないように動き、周りを見渡している。時には鳴き声を聞けばその場でしゃがみ、じっと鳥が現れるのを待つ。すると鳥が現れることもある。驚いた事に、距離にして1mないくらいの本当に目の前を鳥が通過したり、着地したりすることがある。

今まではそういったことは無かったが、カモフラージュでその存在をわかりにくくすることで、鳥から明確に人間であることを認識し辛くすることができるようだ。当然近すぎると望遠レンズでは撮影が出来ない。こちらが大きく動けば逃げてしまうが、撮影のチャンスが増えたことは言うまでもない。

結論として、レンズをカモフラージュすることは効果があると感じている。野鳥などの動物を撮影するなら、取り入れて見て良いアイテムだろう。私は追加購入も検討している。