レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

夜想曲

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夜想曲(ノクターン)をご存知でない方はいないのではないだろうか。フレデリック・ショパンが20歳から晩年に至るまで創作した全21曲の楽曲である。私はクラシックやジャズを好んで聴くが、実はあまり詳しいほうではなく、上記のショパンの情報はGoogle先生に教えて頂いたものだ。

ノクターンという名を付けられたガスランタンがスノーピークから販売されている。ランタンといえど何かを強い光で照らす能力は無く、写真のようにまるでライターの火のような小さな火がほんのりと周囲を照らす。

ランタンとしての能力は微妙だが、雰囲気作りとしては抜群。洒落ていて良い。本体のデザインもコールマンのルミエールランタンのようにアンティーク調でないため、どんなシーンにでも合いやすいだろう。

巷ではガス缶用のカバーなるものが販売されており、洒落っ気のない缶の様々な注意書きやメーカーロゴを隠す人もいるが、私はあえてそのような物を使わず、ガス缶のガチャガチャした表記ですらノクターンが盛り上げてくれると感じている。

ガスの消費量は1時間で7gなので、110gのガス缶なら約15時間強、250gのガス缶なら35時間強使用することが出来る。そこそこ経済的と言えるのではないだろうか。CB缶からOD缶にガスを充填すれば、更にコストを抑えて楽しむことができるだろう。

これにBluetoothスピーカーなどでクラシックやジャズ音源を流してやれば、最高に楽しい。椅子にドシッと腰をかけ、机に置かれたノクターンの火を見ながら冷たい飲み物を口にする。微かな明るさが齎す贅沢を感じる時間だ。

火の揺らぎは「1/fゆらぎ」と呼ばれており、自然界に存在する小鳥の囀りや水が流れる音などもそれと同じ。これらには人の心を癒す効果があるそうな。

ちなみに、本当か否かはわからないが火を燃やすことは空間にある悪い気を燃やしてくれるらしい。儀式的な行事に火がよく使われるのはそういう理由だからなんだとか。加えて、臭いの元になる微粒子も燃やしてくれるため、消臭効果も期待できるらしい。

なんとも怪しい話ではあるが、火には人間の本能を刺激する「何か」があるということを、日々ノクターンを眺める中で私自身が感じているのは確かだ。