レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

革砥

f:id:kazechannel:20180507204547j:image

革砥とは刃物を研ぐ道具で、研磨剤を塗り込んだ革に刃物を往復させて使う。砥石ではどうしても細かい傷が刃に残るが、革砥はそれをも綺麗に研いでくれ、とても滑らかな刃に仕上がる。

アウトドア用のナイフに興味を持つまでは革砥の存在すら知らなかった。研ぐ道具と言ったら砥石のみで、自宅にある砥石は1000番のみ。研ぐことに関しても大して勉強もしてこなかった。

革砥をAmazonで検索してみると、ブッシュクラフト社製の物やバークリバー製の物がヒットした。が、どれも安くはない。ブッシュクラフトの革砥は3200円程とまあまあの価格だ。色々調べてみると革砥は簡単に自作出来ることを知った。

早速、革砥を作ってみた。といってもめんどくさい加工はせず、5cm幅で厚さ1cm、長さ30cmにカットした木材にA3サイズ1500円のヌメ革を切って、木工用ボンドで貼り付けただけの物だ。

ヤスリで角を丸めて握った時の不快感を軽減する加工くらいで、制作時間は2本でたったの15分ほど。購入すると両面仕様のものが3000円前後するが、ハンドメイドなら1本500円以下で作れる。しかも好きな幅で作れるので自由度も高くて良い。

用途はもちろんナイフの手入れ。ブッシュクラフト社製のコンパウンドを600番〜12000番まで買い揃えたので殆どの研ぎ作業を革砥で済ませられる。もちろん砥石の方が作業スピード自体は早いが。

試しに包丁を1000番の砥石で研磨した後に、3000番のコンパウンドでストロップしてみると素晴らしい切れ味が戻った。何を切っても気持ちよくスッと刃が入り、野菜の断面が非常に平滑でザラつきがない。非常に綺麗に切れるので料理が楽しくなった。

なんとなくだが、ストロッピングしている時は刃物と対話をしているような気分になる。手に伝わる僅かな振動と、ザーッザーッと革砥に刃物が当たる音がなんとなく良いのだ。

だが油断は禁物。特に刃物を扱っている時なんかは慎重すぎる程でも良いくらいだ。ストロップして満足し、刃に付いた研磨剤を拭き取ろうとした時に不注意で指を少し切ってしまった。切れ味が良いので一瞬切れたことが分からなかったが、すぐに痛みが来た。

綺麗に切れた場合、すぐに圧迫止血し傷を固定すれば綺麗にくっついてくれるので大したことはないが、改めて刃物を扱うことの怖さを認識した。

関係ないけど、やっぱり電子シャッターで写真を撮るとフリッカーが出る。TOP画にも目立つほどではないがフリッカーが出現している。