レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

イソヒヨドリを探して

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イソヒヨドリを探して近所をウロウロとしてみた。4月に入った頃のことだ。仕事から帰って車を降りると聞きなれない囀りが響く。見渡すと離れた電柱の天辺にヒヨドリほどの大きさの鳥が止まっていた。最初はヒヨドリかと思ったが、目を凝らすと微妙にヒヨドリよりも青く、お腹が茶色に見えた気がした。

車に戻り、車内に常備しているポケットタイプの野鳥図鑑をパラパラめくってみると、どうやらイソヒヨドリが最も特徴として近いようだった。しかし説明には海辺に生息すると書いてある。

おかしい。私の住んでいる地域は海から直線距離にして100km以上は離れている。どちらかというと都市部で、人口密集地帯、そして某一大観光地であり、イソヒヨドリが居るはずがない。

イソヒヨドリについて色々とネットで調べてみる。全長23cm、オスは頭から胸、背、腰までが青藍色で腹部は赤褐色。アフリカとユーラシア大陸に広く分布する鳥で、和名通り海岸や岩山などで多くみられる。ヒヨドリに似ていることからイソヒヨドリと和名がついているが、分類上はヒヨドリ科ではなくツグミ科。最近は市街地にも生息例がある。

イソヒヨドリも色々あって市街地に進出しているようだ。まるで海沿いのド田舎から都市部に進学で引っ越した私のようだ。妙に親近感が沸く。(笑)

是非ともその市街地で生きる姿を撮りたいと思い、カメラと双眼鏡を助手席に乗せて近所を走り回った。周りから見れば明らかに不審者である。探してみるも、案の定すぐに見つかることはない。何度か外出していると見つけることには最高するも、遠すぎたり飛び去られたり。なかなか写真に収められない。

家の外でじっと待つ作戦に切り替え、囀りが聞こえれば動くことにした。待って、待って、待った。が、聞こえるのは車が通り過ぎる音と、スズメの地鳴き。カワセミでも経験した事だが、待つとなかなか現れないものである。この日は諦めることにしたが、少しでも望みがあればと思い一応カメラを助手席に乗せて夕飯の買い出しに出た。

そして帰宅。車を降りると綺麗な囀りが響き渡る。イソヒヨドリだ。だが目測で50mは離れていた為、距離がありすぎて600mmでも小さくしか写らない。数枚撮影したところで飛び去ってしまい撃沈。

なかなか上手くいかないが。ちゃんと撮れるまでは追いかけてみようと思う。