レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

ボケ味が秀逸

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なVoigtländerのNOKTON 25mm 0.95を使い始めて色々わかったことがあったので、今回はその事をつらつらと羅列する。

まずは描写について。トップの画像は開放のF0.95で撮影したものだが、ご覧の通り開放ではソフトな描写。OLYMPUSのPROレンズのように開放からシャープな感じではなく、ピントが来ている部分の線をを描きながらもふんわりと滲むような描写を見せる。ネコヤナギの小さな花に夕暮れの光が当たった柔らかな場面を、雰囲気たっぷりに切り取ってくれた。

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菜の花も開放で撮影。春のあたたかな陽気が今にも伝わってきそうな一枚になったと思う。その場の雰囲気が独特な描写から伝わってくる。逆にいうと撮影者の意図をしっかりと繁栄してくれるレンズと言っても良いだろう。

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春の風に揺られて雄しべにピントがなかなか合わせられないような場面でも、微調整が効くヘリコイドでのマニュアルフォーカスは苦ではない。撮影している時に左手の指に適度に伝わるトルク感が心地良さを感じさせてくれた。中央以外だとやや解像感は落ちるが、そんなことは全く気にならない。背景の桜の花の見事なボケにうっとりする。

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ところが、少し絞れば開放でのソフトな描写から豹変し、クリアで抜けの良いシャープな写りをする。リアルなタンポポの質感が伝わってくるのではないかと思う。上のタンポポの写真はF2に絞って撮影したもの。ピント面はしっかりと線を描いているが、相変わらず背景ボケは溶けるような美しさだ。

被写体にかなり接近できるのでボケを生むのは容易だ。マイクロフォーサーズはフルサイズに比べるとボケにくいが、これだけボケを綺麗に演出できれば大満足。何度見ても美しいボケだ。

レンズによっては馴染みすぎて逆に汚くなったり、ボケがうるさくなったりするものもあるが、ノクトン25mmは私の所有するレンズの中で最高のボケを生むレンズだと思う。撮影する楽しみ。現像する楽しみ。鑑賞する楽しみの全てを満たしてくれる一本だと思う。

ただし解像度はPROレンズが上だ。バランスが良いという点では25mm F1.2PRO方が優れている。ただ、道具として考えた時は質感や満足度という点でノクトンが優と思う。

マイクロフォーサーズマウントを使うなら、一度は手にしたい銘レンズだ。