レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

サンニッパ

 

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サンニッパというと本当のカメラ好きなら何の事だかわかるだろう。焦点距離が300mmありながらF2.8の明るさを持つレンズのことだ。他にもナナニッパ(70-200mm F2.8)やニーニッパ(200mm F2.8)、ヨンヨン(400mm F4)、ロクヨン(600mm F4)など様々な略語で呼ばれる焦点距離F値を持つレンズがある。

つい最近購入したOLYMPUSのプロレンズである40-150mm F2.8は、35mm換算で80-300mmの焦点距離をカバーしながらも全域でF2.8の明るさを持つ望遠ズームだ。これはよくネット上でサンニッパと呼ばれている。前述の通り35mm換算ではあるが300mmの焦点距離をカバーしながらも、F2.8の明るさを持っているからだ。全く素晴らしいレンズである。

まず特筆すべきは35mm換算で80-300mmという焦点距離をカバーしながら、全域でF2.8と明るいことだ。これだけの開放F値があれば、ボケにくいと言われるm4/3でも背景をボカした表現が容易に使える。開放での描写もキレッキレだ。加えてレンズをカメラに装着した時のシステム全体がかなり小さい。小さいカメラバッグ(A4サイズ程)にすっぽりと収まったときは、ついにここまで光学技術が進歩したのかと声を上げて感動した。

レンズ鏡筒の質感も最近のOLYMPUSらしく、堅牢で美しいデザインだ。ローレット加工されたズームリングなどに光が当たると、見てくれと言わんばかりに金属特有の反射をする。しっとりとした黒光りだ。こういったデザインや質感は道具を使うことだけでなく、それを所有することに対しても満足感を感じさせ所有欲を満たしてくれる。

×1.4のテレコンを使用すれば400mm超えでF4になる。この状態でも流石に多少は描写力が落ちるものの、ほとんどの場面で不満を感じない。m4/3だからこそ出来たレンズと言えるだろう。

数年前には頭打ちと言われたセンサー技術も、今もなお進化し続けている。それに伴い光学技術も進歩し、人間の生物的な進化はとっくに終わりを見せているのに、カメラやレンズはその進化の終わりを感じさせない。目的は一瞬を切り取ることただそれだけだが、技術の進歩は表現の幅を大きく広げるので非常に楽しみだ。

しかし、私は現状でも使いこなせていないのに、これ以上の進化が必要なのだろうかとも思ったりもする。