レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

SEA TO SUMMIT エアロプレミアムピロー

一緒にキャンプに行くことが多い後輩と私は、キャンプスタイルが類似している。キャンプスタイルはまさに十人十色、千差万別で、自然の中にギアを沢山持ち込んで贅沢に過ごすのが好きな人もいれば、ミニマムな装備で限りなく自然との調和を目指す人もいる。私はというと、そのどちらでもないかもしれないが、近いとするならミニマム派である。

後輩も同じくミニマム派。彼は移動手段が限られていることもあってそのスタイルでないといけないのだが、私の場合は移動手段を好きに選択できるので、ミニマムである必要はない。ただ、将来的には縦走をしたいと思っているので、今のキャンプスタイルはそれまでの布石のようなものだ。それに、軽量・コンパクトという謳い文句に妙に魅力を感じるのも理由の一つ。

話が逸れたので戻すと、後輩とのキャンプスタイルは似ているのに、私が使用しているのに後輩が使用いていない道具がある。それは枕である。ここでやっとタイトルの回収。(笑)

 

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私の大好きなSEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)の携帯用枕を購入した。今まではワイルドワンのプライベートブランドであるクオルツのものを使用していた。そもそも枕は必ずしもアウトドアで必要があるものではない。バックパックや衣類、タオルで代用することも出来るし、そもそも無くても寝れる。しかし、あるのとないのでは睡眠の質が違って来ると私は思う。睡眠というのは唯一の体力回復手段だ。たかが枕一つだが、どこでも睡眠は大切。翌日の集中力、体力に関わるのだから。

SEA TO SUMMIT(以下STSと略)の携帯用枕にはいくつか種類があるが、私の場合は選択肢は二択。エアロウルトラライトピローと、今回購入したエアロプレミアムピローだ。理由は明快。軽量でありながらコンパクトであること。ただし、睡眠に関わるので、枕としての性能が良いことも理由に付帯する。となるとエアロプレミアム一択となった。

枕としての性能というとこれがまた難しいが、私が重視するのは安定感だ。空気を入れるタイプの枕はどうしても安定感に欠ける。安定感のみを求めるならウレタンが入ったインフレータータイプが良いが、携帯性が最悪だ。充填物が空気のみであながら安定感があるという矛盾をバランスよく突いたのがエアロプレミアムだろう。

 

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汗を吸ってくれるとか、肌触りが良いという利点もこの枕にはある。STS独自のバルブシステムも秀逸。これはインフレーターマットで経験済みなので、期待通りだった。逆流防止弁のおかげで簡単に膨らむし、部妙な空気量の調整も簡単にできる。収納サイズも拳程度なので十分コンパクト。

 

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今まで使用していたクオルツのものと収納サイズは変わらず。収納袋のデザインも好みだ。 クオルツのものは2,000円だが、STSのエアロプレミアムは約3,900円。うーん、価格までプレミアム。ダブルスコアに近い価格差ではあるが、手に取れば価格差の理由も納得できると思う。

 

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大きさはSTSのほうがクオルツより若干小さい。クオルツのものはボテッとした形だが、STSはきれいなフォルムで、適度にコンパクトなので、シュラフの中に入れて使うときも困らないだろう。

使用感は大きく異なる。クオルツのものはあくまで柔らかい。生地が伸びるので、頭が乗ったときの沈み込みが大きく、ポワンポワンである。中央のくぼみのお蔭で頭の収まりは良い。対してSTSの方も多少の沈み込みはあるも、張りがあって適度な硬さを感じられる。見た目にはわかりにくいが、若干中央にくぼみがあるので、頭がコロコロと転がらない。それに肌触りが良好で蒸れにくい。 

アウトドアでも睡眠の質は少しでも高くしたい。良い枕を使いたいというユーザーには是非ともSTSのエアロプレミアムピローをおすすめしたい。

 

Sea to Summit Aeros枕プレミアム

Sea to Summit Aeros枕プレミアム

 

 

FALLKNIVEN S1

FALLKNIVEN(ファルクニーベン)はスウェーデンのナイフメーカーで、同国の空軍にナイフを提供しているメーカーだ。代表的なナイフはF1だと思うが、私が持っているのはF1よりも一回り大きいS1だ。

 

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ナイフは沢山所有しているが、キャンプではいつもS1を使用している。ちなみに登山ではフォールディングナイフしか持たない。フィクスドナイフが必要な場面は無いからだ。それにフィクスドは携帯性が悪い。

ところがキャンプではバトンをしたりするので、頑丈で頼りになるナイフが必要なのだ。ただ薪を割るなら斧や鉈でも良いが、ナイフの方が汎用性が高い上、携帯しやすいので必ずナイフを使用している。

 

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S1はラミネートVG10という鋼材を使用している。芯材を異なった性質の鋼で挟むことで、それぞれの長所を活かしながら短所を少なくする技術だ。

芯材であるV金10号という高級刃物用鋼材は、純度の高い原材料を使い、最高の製鋼技術で作られ、靭り強く、加工性、鍛造性に優れた素材らしい。もちろん日本製。日本刀文化によって培われた製鋼技術が手の中にあると思うと、妙に男心をくすぐられる。そして妙に誇らしくも感じるのだ。

グラインドはコンベックス。見る角度によって表情が変わって面白い。ブレードのトラブルが起こりにくい上、切れ味も良い刃付けだ。

 

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グリップはサーモランというファルクニーベン独自の素材。硬質ゴムのような素材で、握った時にじんわりと暖かく、割と硬めの素材なのでチェッカリングが効いて滑りにくい。金属部が手に触れないので、極寒地で凍傷になりにくいらしいが、日本では無縁。

グリップは木製の方が雰囲気が出るように思うが、木製は割れることもあるし、握った時に滑ることも考えられる。あくまでフィールドでの機能を求めた結果、サーモランを採用しているのだと思う。

ただ、握った感じが少し薄いように感じる。その分、手の中で転がしやすいのだが、ホールド感は最高とは言えない。

 

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シースはザイテル製で、無駄のないシンプルなデザイン。強度がありながらもブレードには優しい。非常にスリムなので、バックパックに入れやすい。

シースもナイフ本体も、使い込むほどに傷が増え味が出てくる。こういう素っ気なく感じる素材を使った現代風ナイフでも、味を楽しむことは可能である。

砥ぐたび、触るたびにやっぱり良いナイフだなと思える私のお気に入りナイフだ。

 

 

 

 

男前グリルプレート

キャンプにおいて必ずやることは人それぞれだろう。焚き火であったり、釣りであったり、はたまたツリークライミングといったアクティビティであったり。楽しみというのはキャンプスタイルの多様性と同じように、人それぞれに存在しているのだと思う。

私の場合はというと、ワンバックスタイル×焚き火が楽しみだ。あと、ご飯も。沢山作って豪華に並べてワイワイがやがや、なんてことはしない。うるさいのは嫌いだ。大体はカレーライスとツマミ程度の軽食で、これが最高なのだ。

特にステーキが最近の楽しみで、そんなに高くない和牛を選んでは、焚き火に投げ込んだグリルプレートで焼いて塩とブラックペッパーでシンプルに喰らう。これが至高。

 

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私はテンマクの男前グリルプレートを使っている。手頃な値段で買えて、厚みも十分。コットンの収納袋のお陰で持ち運びも綺麗に楽々でき、分割式のハンドルも付属。素晴らしく良心的な仕様だ。

焚き火に投げ込んだグリルプレートに熱を溜め込み、素材の表面を一気に焼き上げ、旨味を閉じ込める。アルミ鍋や金網なんて話にならない。

 

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お肉以外でも美味しく仕上がる。野菜は旨味を残しながら歯ごたえが残る程度に焼ける。万願寺とうがらしなんて、もう素晴らしい美味しさ。

男前グリルプレートは約1kgと軽くはないが、美味しいご飯を食べたい時は必ず持っていく。

こういったグリルプレートは沢山のメーカーが出しているが、男前グリルプレートが一番お手軽で使いやすい思う。

1つ持っていると幸せになれますぞ。

 

 

テンマクデザイン 男前グリルプレート

テンマクデザイン 男前グリルプレート

 

 

 

Helinox Chair One

 

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アウトドアユーザーの中で今や超有名なHelinox(ヘリノックス )のチェアワン。お気に入りのアイテムで、キャンプにおいては多少無理があっても持っていくようにしている。

「無理があっても」というのは、私のキャンプにはワンバックという拘りがありバックパックに入らないものは置いていくので、多少収納スペースを食っても持っていくという意味だ。それほどまでに、このチェアワンは良い。

私はアースカラーが好きで、選べるのならなるべくブラウンやグリーン系を選んでいるが、テーブルワンのカラーがBKなので、合わせる形でチェアワンもBKを選んだ。考え方にもよるがBKならではの鮮やかなライトブルーは海を思わせるので、これはこれでアースカラーと言えなくもない。自然界では目立ってしまうが、この鮮やかさもお気に入りポイントだ。

一番良い点を挙げるとすると、やはり座り心地の良さだろう。パチノックスと呼ばれるコピー商品がAmazonで散見されるが、それらとは明らかに座り心地が違う。生地の形やポールの剛性・柔軟性のバランスがこれを生み出すのだろうが、誰が座っても座り心地が良いと感じられる作りになっている。とりあえず組み立ててとりあえず座り、とりあえず深呼吸すればリラックス出来る魔法の椅子だ。

 

 

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高価なので当たり前だが樹脂パーツの作りも良い。こういうパーツの作りの荒さがコピー商品ではよく見られる。アルマイトの処理も非常に綺麗だ。グリーンアルマイトと呼ばれるもので、なにやら環境に配慮されたものらしいが詳しくはわからない。

 

 

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ポールに刻まれたDACの文字が品質の良さを彷彿させ、所有欲を満たしてくれる。よく使うものほど、良いものを買うべきである。これは間違いない。

 

 

 

 

 

SEA TO SUMMIT

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SEA TO SUMMITというメーカーをご存知だろうか。アウトドアに興味がない人は馴染みがないだろうが、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)とは1990年にオーストラリアで創業したアウトドアギアメーカーだ。その名の通り海から山まで幅広いフィールドで使える良質なギアを作っている。

このメーカーのことは結構前から知ってはいたが、実際に製品を購入したことはなかった。つい先日、新たなインフレーターマットを探しにアウトドアショップに行った時のことだ。モンベル、NEMO、サーマレストなど錚々たるメーカーの製品が並ぶ中にシートゥーサミットの製品があった。

私が普段使っているインフレーターマットはワイルドワンのプライベートブランド、クオルツのライトインフレーティングマットだ。ひし形にウレタンがくり抜いてあるので、非常に軽量でコンパクト。気に入っていたが、ウレタンがくり抜かれているため空気が対流する空間が多く、冬は背中が寒くなる。

故に新しいインフレーターが欲しかった。条件はコンパクトでありながら、軽量、それでいて3cm以上の厚みがあり断熱性が高いモデル。これをクリアする製品はそう多くはない。

目に留まったのはシートゥーサミットのキャンプマットS.Iというモデル。厚みがあり、作りもしっかりしている。良いなと思いスマホでレビューなどをリサーチするも、ユーザーレビューらしいものが見当たらない。どうやら日本に入ってきて間もないためか、情報が少ないようだ。人柱覚悟で購入。価格は約8000円だった。

ざっくりスペックを説明すると、展開時は縦183cm横51cmとなり厚みは3.8cm。収納時は縦26cmで横16cmとなる。重さは本体のみで705gだ。厚みが3.8cmもあるマットとしては軽量でコンパクトである。ちなみにマットの断熱力の高さを表す数値であるR値はシートゥーサミットのHPによると4.0となっている。厳密にいうとR値は断熱力の高さだけを表す数値ではないらしいが、ここでは単純に表記させていただく。

R値4.0となるとギリギリ4シーズン用と言ってよいと思う。これ単体ではく、クローズドセルタイプのマットを併用すればR値6以上を達成できるので、寒い冬を凌ぐことは容易くはなくとも問題はないレベルだろうと思う。

長くなるので、使用感については次回以降に。