レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

SEA TO SUMMIT

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SEA TO SUMMITというメーカーをご存知だろうか。アウトドアに興味がない人は馴染みがないだろうが、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)とは1990年にオーストラリアで創業したアウトドアギアメーカーだ。その名の通り海から山まで幅広いフィールドで使える良質なギアを作っている。

このメーカーのことは結構前から知ってはいたが、実際に製品を購入したことはなかった。つい先日、新たなインフレーターマットを探しにアウトドアショップに行った時のことだ。モンベル、NEMO、サーマレストなど錚々たるメーカーの製品が並ぶ中にシートゥーサミットの製品があった。

私が普段使っているインフレーターマットはワイルドワンのプライベートブランド、クオルツのライトインフレーティングマットだ。ひし形にウレタンがくり抜いてあるので、非常に軽量でコンパクト。気に入っていたが、ウレタンがくり抜かれているため空気が対流する空間が多く、冬は背中が寒くなる。

故に新しいインフレーターが欲しかった。条件はコンパクトでありながら、軽量、それでいて3cm以上の厚みがあり断熱性が高いモデル。これをクリアする製品はそう多くはない。

目に留まったのはシートゥーサミットのキャンプマットS.Iというモデル。厚みがあり、作りもしっかりしている。良いなと思いスマホでレビューなどをリサーチするも、ユーザーレビューらしいものが見当たらない。どうやら日本に入ってきて間もないためか、情報が少ないようだ。人柱覚悟で購入。価格は約8000円だった。

ざっくりスペックを説明すると、展開時は縦183cm横51cmとなり厚みは3.8cm。収納時は縦26cmで横16cmとなる。重さは本体のみで705gだ。厚みが3.8cmもあるマットとしては軽量でコンパクトである。ちなみにマットの断熱力の高さを表す数値であるR値はシートゥーサミットのHPによると4.0となっている。厳密にいうとR値は断熱力の高さだけを表す数値ではないらしいが、ここでは単純に表記させていただく。

R値4.0となるとギリギリ4シーズン用と言ってよいと思う。これ単体ではく、クローズドセルタイプのマットを併用すればR値6以上を達成できるので、寒い冬を凌ぐことは容易くはなくとも問題はないレベルだろうと思う。

長くなるので、使用感については次回以降に。

Graphite

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Graphite(グラファイト)というカラーのTRAVERSE、TRAVERSE ALPHA用のバンドに付け替えてTRAVERSE ALPHAを使用している。付属してくるバンドは丈夫な布製のもので、ベージュに近い色だった。これはこれでデザインとして凄くまとまっていてよかったが、何となく硬いし、水や汗を吸ってしまうので思い切ってシリコン製の純正バンドに変えてみた。

これが大正解。本体とバンドの色が同じなので違和感は皆無だし、肌触りが良く柔らかいシリコンバンドが装着していて心地よい。水も汗も吸わないしフィット感上々。質感が堪らない。

価格は4000円ほどと、やや高価に感じるかもしれないが、バックルに至るまでシンプルなデザインと質感の良いシリコンを味わうと、決して高価な価格設定ではないと思える。バックルに打刻されているメーカーロゴもさり気なくて良い。他のカラーも欲しくなるほど気に入った。というか、スントの時計自体他のモデルが欲しいほど気に入っている。

シリコンバンドに換装した時の全体の重量は約80gと時計としてはそう重くはない。個人的にはこれくらいの重量が限界。体感的には重さは殆ど感じない。シリコンバンドと本体設計のおかげだろうか。

24mmのバンドであればどんなものでも装着できるので、メーカー純正以外のものの購入を考えていたが、バックルが樹脂製だったり、材質が硬かったりすると嫌なので素直に純正品にした。純正はバックルが金属なので強度も高いだろう。

TRAVERSE ALPHAを使っていて気になる点が2つ。1つは反転液晶での電力消費についてだ。反転表示にすると液晶の表示範囲が増えるので、恐らくは電飾消費が僅かに増える。それがバッテリーライフにどの程度影響するのかが気になる点だ。今のところ1日で5パーセントほどバッテリーを使っているので、このままの消費量であれば1回の充電で2週間以上はライフが持続するだろう。

2つ目に気になる点は、通知音だ。まるでたまごっちを彷彿させるかのような可愛い通知音が鳴る。文字では伝えづらいのだが、世代的にはたまごっちそのもの。可愛いといえば可愛いが、ここはシンプルな音にして欲しい。通知音が何パターンかあって選べると良かったなとは思う。スントは積極的にアップデートを行うらしいので、今後のアプデで通知音が選択できるようになるのを密かに期待する。

とまあ、些細な気になる点はあるものの、価格の割には高機能でタフ、アウトドアシーンでは頼れるギアであることに違いはない。素晴らしい一本だと私は思う。

 

ハイテク過ぎない

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ハイテク過ぎないところがあえて良かったりする。どんな物でも時代の流れと共に進化し、トレンドなどを取り入れながら機能がどんどん向上する。俗に言うハイテク化である。日本語に訳すと先端技術といったところだろうか。

今回の記事は先日購入したSUUNTO(スント)のTRAVERSE ALPHA(トラバースアルファ)について。

愛用していたApple Watchは非常に高機能。アシスタント機能siriや電子決済に対応しているし、GPS心拍計測機能もついているのでランニングなどのアクティビティにももってこい。サイフを持たずにランニングに出かけても、コンビニに寄って帰ることが出来るのが私にとっては便利だった。

手首を翻せば加速度センサーがそれを検知して時間を表示するし、バックライトもついているので例え暗い場所でも時間を把握することは容易。しかし、たまに時間が表示されなかったりする事もあるのが少し不便。手首をもう一度翻す必要がある。

Apple Watchの弱点はやはりバッテリー。アクティビティを行えば電力消耗は大きくなり、1日しか持たない。これがものすごく不便。何気にチラチラバッテリー残量を気にする習慣がつくし、先のことを考えて使うようになってしまう。省電力モードに移行してしまうといよいよポンコツ。サイドボタンを押さないと時間が表示されなくなるし、ボタンを押してから時間表示まで2〜3秒のラグがある。

では、トラバースアルファはどうだろう。加速度センサーは付いているが、心拍計測機能は別でモジュールを買う必要がある。普通のデジタル時計と同じように、暗いところではライトボタンを押してライトを点灯させないと時間が見れない。電子決済に対応してない。カラー液晶でない。そう、Apple Watchのようにハイテクではないのだ。

しかし、Apple Watchには無い単体での気圧、高度、方位、温度の計測、日の出日の入りの時刻表示、天候変化予想、月例カレンダーの表示が出来る。それに、振動や衝撃、落下、氷結/解凍、雨滴、湿度、浸漬、風砂および粉塵を含む19項目のアメリカ国防総省の環境耐性規格(ミルスペック)をクリアしている。男なら誰もが垂涎するスペックだろう。(笑)

私のようにアウトドアが好きな人間にはうってつけ。日常使いでも不便はない。ある意味ハイテクではあるが、スマートウォッチとして評価するとスマホ連携通知機能くらいしか評価できる機能がない。

だが、Apple Watchよりはるかに気分を高揚させてくれる魅力を持っている。装着してるだけでワクワクするのだ。無駄のない洗礼されたデザインも魅力の1つ。

それにMade in Finland、お洒落でしょう。

TRAVERSE ALPHA

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TRAVERSE ALPHA(トラバースアルファ)という名の時計を購入した。これはフィンランドの精密機器メーカー「SUUNTO(スント)」が販売しているスマートウォッチだ。今までApple Watchを愛用してきた私だが、ここに来てスントを選んだ

9月中旬に毎年のように見るAppleのページ。そこには新しいiPhoneApple Watchが並んでいた。携帯は2年おきに買い換えているので新型が出たら買おうと思っていたが、名称、スペック、価格を見て絶望した。

併せて新型のApple Watchにも絶望。バッテリー性能も大して変わっていないし、OLEDの採用なんて全く必要ない。表示領域が増えたのは良いことだが、アウトドアユースで使えるような機能がない。アクティビティには向いているだろうが、単体での方位、気圧、高度の表示などが出来てほしかった。

仮に新たにApple Watchを買うとして試算して見ると、44mmアルミニウムのGPSモデルでAppleCareに加入した場合6万円超。この価格でバッテリーが2〜3日しか持たないなんて、冗談でしょう。Appleとしては「毎日充電してね」ってことなんだろうが、その作業が面倒。何気に時間もかかる。

iPhoneもすごく高価。Xs max 512gbでAppleCare入れると20万円なり。他のメーカーが高性能化しつつも価格を抑えているのに、Appleはその流れを無視。しかもmaxって。個人的には最大級にネーミングがダサいと思ってしまった。故に今回は発表されたどの製品も買わないことにした。

とはいえ、腕時計をつけない訳にはいかない。スマホで時間が確認できるので、腕時計など必要のない時代にはなっているのだろうが、時間を知りたくなると左腕を反す癖がついているので、私は腕時計の方が便利。スマホをわざわざポケットから取り出して、スリープを解除する動作が煩わしい。

そこでApple Watchに変わる時計を探し、行き着いたのがスントのトラバースアルファだった。時計表示モードで14日ほどバッテリーが持続するので月2回ほどの充電で済むし、高度、方位、気圧などの情報を単体で所得するとこができる。Apple WatchiPhoneありきの時計だったが、トラバースアルファは親がおらずとも様々な機能を使える。

続く。

通過儀礼

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通過儀礼とは産湯や七五三、結婚など人が成長していく過程で通る段階的な儀礼のこと。誰しもが通る道だ。私の中にも様々な通過儀礼がある。

カメラのレンズを買ったならば、プロテクターフィルターを真っ先に装着するし、クッカーを買ったならまず洗剤で洗う。誰にでも同じような経験があるのではないだろうか。

先日、気になっていたナイフを買った時のこと。私はナイフを買うと、まず切れ味のテストを行う。そして必要であれば研ぐ。フォールディングナイフなら、オープン/クローズのテストを何度かして、動作が鈍くないか、好みの感触であるかを確認する。必要に応じてオイルを差したりもする。

最近買ったナイフは、ケーバーのフォールディングナイフ「ドージア フォールディングハンター」だ。日本で購入すると約3500円ほどするが、海外だと20ドルほどで取引されているようだ。いずれにせよ安いナイフではある。

しかし、安いながら鋼材はAUS8を採用。ありがちとか言わない。ブレードロックは構造上信頼性が高いとされるロックバック方式を採用。ブレードオープンで「カチッ」と良い音を立ててガッチリとロックがかかる。ハードな使用には向かないナイフだが、ある程度ハードな使い方をしても信頼できそうだ。

実はブレードロックがロックバック方式の物を使うのは初めて。「ロックバック方式はワンハンドクローズが容易」なんていう謳い文句にワクワクしてオープン/クローズをやりながら開閉のトルクを調節していた時、勢い余ってブレードが指にグサリ。

慣れた事だが、何度経験しても痛い。しかしこれも通過儀礼のようなものだ。(笑)

使ってみると思いのほかロックバック方式は不便。ロックする時に刃の動きに注目しないといけないため、ノールックでオープン/クローズが難しい。カチッというロックは気持ち良いし信頼できるが、使い勝手という面ではやはりインナーロック式の方が遥かに使いやすい。箱開けなどで普段使いしようと思っていたが、なかなか無神経に扱えるものではないようだ。

ドージアの切れ味は良好。ペーパーテストもサクサクだし、グラインドがスピアポイントライクなのでポイントを使った細かい作業も容易にできそうだ。フラットかと思って購入したが、ホローグラインド。フォールディングハンターというだけはある。

安い割には良くできたナイフ。軽量で厚みも薄くEDCに最適(日本では犯罪)。しかしサムスタッドオープンが動線的にしにくいなど、使い勝手は良くはないナイフだ。