レンズとボディと私。

野鳥撮影から、いつの間にかアウトドアに魅了されたのだ。

コッヘル?クッカー?

f:id:kazechannel:20180814075102j:image

コッヘル?クッカー?どちらで呼ぶかは人それぞれ。コッヘルはドイツ語、クッカーは英語、意味は同じでアウトドアにおける調理用鍋のこと。主に少人数での調理を想定した小さめの鍋を意味することが多い。

私はファミリー向けのステンレスクッカーを持っているが、ソロ用のクッカーは持っていなかった。先日のキャンプで後輩が900ccサイズのクッカーを使っているのを見て、「小さくて携帯に良さそうだしソロで活躍しそうだ」と思い、プリムスのイージークックNSソロセットMを購入した。

この手のソロ用のクッカーは3000円ちょっとで買えるものが多い。スノーピークのアルミ製の物だと2700円程で買えてしまう。私が選んだプリムスのクッカーは約3200円だった。材質はアルミで重さは262g、内側にフッ素樹脂加工がなされている。調理においてを焦げ付きを軽減してくれるフッ素樹脂加工は大変便利だ。

このサイズとなると私の愛用しているバーナー、ST-310がスタッキング出来るのではないかと思い、色々な角度で入れてみるが上手くフタが閉まらない。何度も挑戦はして見たが、上手くスタッキングできる方法が無く、ST-310を収納することは諦めた。

そもそもST-310は割とサイズが大きめの設計なので、スタッキングには不向きだろう。私が使っているもう一つのバーナー、ST-301も当然スタッキングは無理。しかし双方とも安定性がよく、CB缶仕様のためランニングコストが安いという点では、アウトドアで気軽に調理をする為の最高のアイテムだ。少しでも小さく、軽量にとなると、登山などに向いたシングルバーナーが選択肢に入る。そういったバーナーだとソロ用クッカーに楽々収納できるし、何ならガス缶も一緒に収納できる。

愛用しているSOTOの製品でコンパクトなシングルバーナーを探すと、選択肢はそう多くはない。SOD310やSOD320がそれらに該当する。片手に乗るサイズで重さは両者とも100g以下。魅力的なバーナーだ。ううむ。

ヘリノックス風

f:id:kazechannel:20180809174105j:image

ヘリノックス風チェアがAmazonで多数見られるようになった。ヘリノックスしかああいったコンパクトチェアを販売していない時は1万円〜の高級チェアであったが、お隣の大国がどんどんリスペクト?オマージュ?(パクリ)してくれたお陰で、コンパクトチェアは今や親しみやすい存在となっている。

私は多数のチェアを所有しているが、そのほとんどがコンパクトチェアだ。ひと昔前は折りたたんでも収納サイズが大きく嵩張るのが当たり前の物だったが、今は小さいものもあるので収納に困ることはない。メーカーは様々だが、エーライトやヘリノックスといった有名どころは持っていない。

何故、所有していないか。理由は3つある。1つは価格が高価であること。無名ブランドのアルミ製コンパクトチェアが2000〜3000円で手に入るのに対し、有名どころのチェアは1万円を超える。単純計算でブランド品1脚買うお金があれば、無名ブランドのものが3つ揃うことになる。まあ3つあってもお尻は1つなのだが。8000円高い差額があれば、他のものを揃えるほうがお得に感じるのが消費者心情だ。

2つめの理由は、無名ブランドの品質が良くなって来ており、差異があまり無くなってきたからだ。2年ほど前だと、無名ブランドの物はポールが突き抜けたり、座面となる生地が破れてしまったりと不具合が多かった。これは単に形をパクったが故の結果だ。が、しかし、レビューを見ているのか年々改良され、今では本家と遜色がないなんていうレビューも見られる。

そして最後の理由は、無名ブランドと本家との座り心地に大差がないと実際に体感したからだ。ヘリノックスやエーライトのチェアに座って見たが、座り心地だけで言うとそんなに差はなかった。座面となる生地やアルミポールの精度という点では当然ながら本家が勝るが、値段を考慮して天秤にかけると「大差がない」という結論に至った。所有欲という点ではブランド力が満たしてくれるだろうが、他人の椅子をまじまじと見る人はそういないだろうし、ましてや一時的に座るための椅子なので高級品である必要がないと私は思う。

とは言えヘリノックスやエーライトの製品に興味が無いわけではない。今興味があるのはエーライトのメイフライチェアだ。意外なことに、メイフライチェアの形状を真似した無名ブランドのチェアが存在しない。どこぞの大国の方が1人でも目をつけて作ってくれれば、便乗して様々なメーカーが出し始めるだろうが、最初の一歩が未だ出ていない。

ということは現在ああいったロータイプのコンパクトチェアはエーライトのメイフライチェアのみ(似たようなやつはあるだろうが)ということになる。そこまで複雑な構造ではないが、ヘリノックスのような形よりは真似し難いのかもしれない。ひょっとするともう設計、製造され始めていてコンシューマーに届いて無いだけなのかもしれないが。

ヘリノックスをオマージュ、コピー、リスペクトしたノウハウを活かして、メイフライチェアのパクリも大国の方には出して頂きたい。買わせて頂きますよ、私は。本家高いんだもの。(笑)

魔法の煙

f:id:kazechannel:20180725174024j:image

魔法の煙でちょいと燻してやれば、ベーコン、煮卵、ウインナー、チーズ、大概のものは美味しく化ける。さらに「美味しく」というべきだろうか。そう、魔法の煙とはスモークチップやウッドから出る煙のことである。

流行りというのはコロコロと移り変わるものだ。最近の私の中での流行りは「燻製」で、最初は小さなスキレットでの燻製から始まったが、気がつけば専用のキットを購入するに至っていた。 いやはや、流行りとは恐ろしいものである。

燻製には冷燻、温燻、熱燻と三種類の方法がある。字が表す通り、燻す温度帯が違うのである。冷燻は燻製をするための大きな空間を有しているか、気温が低い時期でない限りは一般人には出来ない製法。なので私の場合、温燻と熱燻のどちらかの方法を用いることになる。

スモークに使用するチップには二つ種類がある。一つは木を粉々に粉砕し、小さな木片のような形状をした「スモークチップ」と呼ばれるもの。これは直接火を点けるとただ燃えてしまうだけなので、間接的に高温となるように熱源で温める。一定温度まで達すると、チップが炭化すると共に煙が出るという仕組みだ。この時、ザラメ砂糖をチップに混ぜておくと色付きが良くなる。

もう一つは「スモークウッド」というもの。これは直接火を点けるタイプで、線香のように火をあげないまま少しずつ燃える。燃える際に出た煙で燻すという仕組みだ。物にもよるが、一度点火すると2時間程は煙が出るし、高温になりにくいので温燻に最適だ。

スモークチップでの温燻は温度管理が大変だが、ウッドよりも色づきが良く、熱燻なら食材にゆっくりと火を通すことが出来る。おまけにチップのほうが安価である。

ウッドは一度火をつけてしまえば、燃え尽きるまで放置していても問題はない。ただ、チップに比べ価格がやや高い。とは言っても石鹸のくらいの大きさのブロックが3つ入って400円ほどなので、コストが気になるような価格ではない。

昔のそのまた昔であれば、燻製は食料保存の方法として非常に有効であった。しかし保存技術が格段に向上した現代において、燻製は食材に香りを付加する技術に過ぎない。しかし、他の保存技術には無い、食材の美味しさを引き出す魔法がある。特に出来立ての燻製なんかは格別だ。

もちろん、何でも燻せば美味しくなるというわけでは無いのだが...。

 

キセキレイ

f:id:kazechannel:20180725093120j:image

キセキレイとは、スズメ目セキレイ科に属する鳥類の一種。体長20cmほどで、ハクセキレイと同じか若干細めの体つきをしている。下腹部が黄色い羽毛に覆われているため、他種との見分けが容易にできる。主に渓流などの水辺に生息している鳥だ。

そんなキセキレイがつい最近まで家の周りによく出没していた。短く高い声で鳴くため、近くにいることが容易にわかる。体調もそこそこ大きいため、視認も容易。お腹が黄色いので鳥に疎い嫁さんでも「なんか変わった鳥がいる」と言うほど、簡単に他の鳥との見分けがきく。

ある日、朝から雌雄のキセキレイが家の周りを行ったり来たりし、けたたましく鳴いていた。なんだか騒がしいなと思っていたが、暫くしたら鳴き止むだろうと思いゆっくりしていた。しかし、一向に鳴き止む気配がない。

流石におかしいなと思い観察していると、何やら餌を加えて飛び回っている。だが、あまりにも騒がしい様子から考えるに単なる雛への給餌というわけではなさそうだ。カメラを構え観察を続けること1時間、嫁さんが来てこう言った。「玄関に雛鳥がいる」

そんな訳はないだろうと半信半疑で玄関に行くと、たしかに目の前にちょこんと小さな雛鳥がいた。巣から落ちたのだろうか、それともたまたま今日が巣立ちなのだろうか、様々な考えが頭をめぐる。

気になって調べて見るとキセキレイは人家の軒先などで営巣し5つほど卵を産むそうで、そのうち全ての雛が巣立つケースは稀らしい。今回は巣を発見できなかったが、恐らくは1羽しか巣立つことが出来なかったのだろう。私はたまたまその一羽の巣立ちに遭遇したようだ。

近所には野良猫がいるので、猫に捕食されないか心配したが、次の日にはキセキレイの鳴き声は聞こえず。察するに雛は無事に巣立ち、自由に飛ぶことができるようになったのだろう。もし捕食されていれば、親鳥が探し続けているはずだ。

あのけたたましい鳴き声は、雛を心配し「がんばれ、がんばれ」とエールを送る親の気持ちそのものだったのだろうと思うと、なんだか微笑ましく感じる。子を応援する気持ちは、親になれば全ての動物に共通するものなのかもしれない。

今日も幼鳥は立派に羽を広げ、この暑い中でも空を自由に飛び回っていることだろう。

お気に入りのランタン

f:id:kazechannel:20180718182600j:image

お気に入りのランタンについて書く。ランタンは現在3つ所有している。LEDランタンが2つ、ガスランタンが2つ。メインはもちろんガスランタンで、SOTOのST-233を愛用している。LEDランタンも昔に比べればかなり安価で明るい物が増えたが、やはりメインはガス。ガスの方が圧倒的に明るい。まあ、近い将来LEDがガスより明るくなる日が来るだろうが。

ST233はCB缶(カセットガス)を燃料とするランタンで、最大輝度は660LXだ。ガス欠まで3〜4時間ほどは明かりをもたらしてくれる。

CB缶のメリットは何と言っても価格の安さと入手のしやすさだ。OD(アウトドア)缶に比べるとブタンを配合するものが圧倒的に多く寒い環境には不向きではあるが、使う場所さえ間違えなければ問題ない。低温に弱いブタン以外にもイソブタンやプロパンなど気温が低くても気化できるガスを配合した物もある。要は環境によって使い分けることが必要ということ。

ST233の魅力はそれだけではない。「虫の寄りにくいランタン」という肩書きの通り、ランタンを点けていても虫が寄りにくいよう光の波長を変えられる着色されたグローブやリフレクターが付属している。これを使うと光がオレンジっぽくなり若干光量が落ちてしまうが、虫がわんさか寄ってきてランタンが使えなくなるよりはマシだ。

他にも、グローブが本体に収納される仕組みになっているため、持ち運びに神経をあまり使わなくて良いというのも魅力だ。とはいうもののちゃっかりソフトケースを購入したが。(笑)

燃えることで光を発するマントルが安いのも魅力。3枚入りで700〜800円と良心的価格。丁寧に扱えば長持ちするのでしょっちゅう変える事はないが、呼びが安く手に入るのは嬉しい。

もう一つ魅力を書くと、使用中に気化熱でCB缶が冷えて圧が下がるドロップダウンという現象を防ぐ機構も備わっている。これがもう一つのモデルであるST-213との最大の違い。ガスが無くなるまで安定した光量が得られるのだ。

と、かなりお気に入りでもう一つ欲しいと思うほどだ。だが、ガスランタンで問題になるのが熱。燃焼し続けるために本体が熱くなり、収納できる温度になるまで冷やす必要がある。利便性ではやはりLEDが一番となる。故に両刀使いとなってしまったのだが...。